コロナウイルスがイギリスでも猛威を奮っています。
毎日夕方、新たな方針が発表されています。
先週には、オックスフォード大学の学生だけで7人の感染者が出たり、軽症者はコロナウイルスの検査は行わない、herd immunity等の話があって、混乱しましたが、今週に入って対策を強化し始めている印象です。
今日は、学校の閉鎖が決まったり、6月ごとに行われるA-levelの試験がキャンセルされるなどの事態がありました。
オックスフォードも、今週に入ってから、図書館の閉鎖や、学生に早期の帰宅を促すなどしています。さらに、3学期の授業は原則オンライン、筆記試験もオンラインにする方針としていて、どういう形式になるのか確報を待っているところです。
街では、今週に入ってから、通りを歩いている人の数が一気に減りました。さらに、アジア系以外にもマスクをつける人がちらほら出始めています(基本的にはしていませんが笑)とはいえ、夜パブを見かけると、まだそれなりに人はいます。
一部スーパーが品切れしている状態をみることも多くなっています・・・
インスタなどで上げている人が多いです笑
学部生はすでにいませんが、大学院生やスタッフはwork from home原則という形になっています。
imperial collegeのコロナウイルスに関するレポートを見つけました。
方針の違いによって、感染者がどう変化するのかの予測。
感染は、家庭、職場、学校、その他ランダムな場所で、感染者と非感染者の接触によって起こるとして、国勢調査等のデータから、これらのサイズや数の分布を求めて、モデル化したよう。
これを見ると、どの方針をとっても、医療のキャパシティーを超えてくるという(^^;
social distancingやhome quarantineが一番有効なようですね。
それでも、数十万人の死者が出るとして、mitigation, suppressionの二つの方針のうち、可能ならばsuppressionを目指すべきと結論しています。
Impact of non-pharmaceutical interventions (NPIs) to reduce COVID19 mortality and healthcare demandより
https://www.imperial.ac.uk/media/imperial-college/medicine/sph/ide/gida-fellowships/Imperial-College-COVID19-NPI-modelling-16-03-2020.pdf
集団免疫については、こちらの記事も分かりやすく面白かったです。
https://medium.com/@bigstone/only-containment-is-the-option-e689ba0b22ef
2020年3月18日水曜日
2020年3月11日水曜日
なぜ橋は揺れる?
オックスフォード大学数学科のパブリックレクチャー
Why pedestrian bridges wobble? Alan Champneys
について
数学科の講義室で行われたパブリックレクチャーで、実際に参加したかったのですが
最近、ウイルスが流行りだしているので、念のため出席するのはやめました。
ライブ配信があったのでそちらで視聴しました。
シンプルなモデルを作って、より本質的に問題を解くという話で、面白かった笑
日本人の研究者の名前も上がり、驚きました。
下がモチベーションとなった有名な問題、ロンドンのmillennium bridgeのオープン時に
大量の人が渡って、横揺れがひどくなったというものです。
ここで一般的に説明として持ち出されるのが、歩行者たちは、一緒に歩いていると自然と歩調を合わせてしまう傾向があり、その結果、歩行者たちの生む振動が橋の持つ元々の固有周波数(natural frequency)と合ってしまって、揺れが増幅されたという説です。
ちなみに、ダンパーdamperを設置することで、この問題を解決したそうです。
この振動が同期していってしまう現象(synchronization)は、自然界でもよくある話で、下のような現象(Huygen clocks)、土産店に陳列された招き猫の手の揺れ、ゆっくりとした拍手などのような振動性(oscillatory)の現象でよくみられるそう。
Why pedestrian bridges wobble? Alan Champneys
について
数学科の講義室で行われたパブリックレクチャーで、実際に参加したかったのですが
最近、ウイルスが流行りだしているので、念のため出席するのはやめました。
ライブ配信があったのでそちらで視聴しました。
シンプルなモデルを作って、より本質的に問題を解くという話で、面白かった笑
日本人の研究者の名前も上がり、驚きました。
下がモチベーションとなった有名な問題、ロンドンのmillennium bridgeのオープン時に
大量の人が渡って、横揺れがひどくなったというものです。
ここで一般的に説明として持ち出されるのが、歩行者たちは、一緒に歩いていると自然と歩調を合わせてしまう傾向があり、その結果、歩行者たちの生む振動が橋の持つ元々の固有周波数(natural frequency)と合ってしまって、揺れが増幅されたという説です。
ちなみに、ダンパーdamperを設置することで、この問題を解決したそうです。
この振動が同期していってしまう現象(synchronization)は、自然界でもよくある話で、下のような現象(Huygen clocks)、土産店に陳列された招き猫の手の揺れ、ゆっくりとした拍手などのような振動性(oscillatory)の現象でよくみられるそう。
この、weakly coupling oscillatorの数学のモデルを作ったのが日本の学者の蔵元由紀という方だそうです。興味が湧いたので、調べてみたいと思います。
このモデルから、安定な周期(収束する点)を特定することが出来たりします。
ただし、このトークの肝は、このシンクロナイゼイションの理論ではなく、最初の橋の話に戻り、橋が揺れる理由について別の理論を提唱するというものでした。
実際、上に挙げた説明についてスピーカーが問題としていたのが、揺れを引き起こすのに必要な最低人数(critical number of pedestrians)を決定できないということ、そして、似たような現象が、実はロンドンのミレニアム橋以外でも確認できることから、固有周波数は必ずしも問題ではないかもしれないということでした。
彼曰く、この現象の理由はもっとシンプルで、それは”歩行者は、転ばないように歩く”ということです。
数学的には、歩行者のモデルに、negative dumping(-kdu/dt)を導入することになります。
つまり、体が左に傾けば地面を左に蹴って運動量を散らし、逆なら逆という風に歩くということですね。
すると、橋などの比較的不安定な場所では、エネルギーが蓄積されて揺れ始めてしまうと。そして、結果的に、橋が揺れ始めると、人々の横方向の歩調がシンクロし始めて、既存の観測がなされるのではないかとのお話でした。
この仮定の下、複数の歩行のモデルを考えたところ、200人前後がクリティカルバリューとして推定できたそうです。
こうして考えると、エンジニアが考え出したダンパーという解決策はまさにドンピシャということに!これが実践家の知恵か笑
数学モデルは、シンプルなものほど、仮定が少ないほど良いということで、
'Think'、そしてwisdom of crowdsを疑え、それが彼のメッセージでした。
2020年3月9日月曜日
なぜ波は崩れるのか
海などで当たり前に目にする波(waves)について。
流体力学の方程式は、質量の保存、運動量の保存などの法則から導き出される偏微分方程式の組です。
流体の中にも、水などの非圧縮性(密度が、流れに伴っても一定)のもの、気体のように圧縮性のもの、シロップみたいに粘性が重要になってくるものなどさまざまです。
この運動に深くかかわっているのが、周期的な運動、波です。
海辺に打ち寄せる波もまた、流体力学の方程式を使って記述することが出来ます。
この波を表現する理論は、shallow water theoryという分野に当たります。
厳密には、波の波長が、水深に比べて十分に大きい波についての理論です。
この波動について、
非圧縮性(水なので)、非回転性(渦を巻いていない)、
縦(海底に対して垂直方向)の速度が横(海底と平行方向)に比べて無視できる
ということを特に仮定します。
すると、深さ=h(x,t)、波の速度の平行成分=u(x,t)について
を得ます。
ここで厄介なのが、一つ目の式の第2,3項、二つ目の式の第2項が非線形の項になっているということです。
線形の場合には、フーリエ級数、変換を用いて解くことが出来るパターンが多いですが、線形は上手くいきません。
基本的に、非線形の項が式の中に出てきたら、厄介なことが起きます。
微分方程式が成り立つための条件の一つは、当然その微分が存在することです。
なので、少なくともuやhが連続であることが必要ですが、
題名にあるように波は崩れます。
この時、速度や深さは連続ではなくなるので、当然この式が成り立ちません。
しかし、だからこの式が間違っているかというとそうでもなく、この式から、
いつ波が崩れるのか考えることが出来ます。
つまり、微分方程式が正しい解を持たなくなった時は、モデリングが壊れる瞬間であり、
何かイレギュラーなことが起きている時と考えられます。
Shallow waterの中では、水深が大きいほど、
波の速度が速くなるため右の図のように、
深く速い部分が、そのまま速く進むため、ある点を越えて
、速度uが複数の値を取るようになり、式が成り立たなくなります。
これが、波が崩れる数学的な説明です笑
ちなみに、この式が成り立たなくなるケースを扱うために非線形の偏微分方程式では
shockという概念を利用します。
右の画像は大学のlecture noteより。
https://courses.maths.ox.ac.uk/node/view_material/42094
流体力学の方程式は、質量の保存、運動量の保存などの法則から導き出される偏微分方程式の組です。
流体の中にも、水などの非圧縮性(密度が、流れに伴っても一定)のもの、気体のように圧縮性のもの、シロップみたいに粘性が重要になってくるものなどさまざまです。
この運動に深くかかわっているのが、周期的な運動、波です。
海辺に打ち寄せる波もまた、流体力学の方程式を使って記述することが出来ます。
この波を表現する理論は、shallow water theoryという分野に当たります。
厳密には、波の波長が、水深に比べて十分に大きい波についての理論です。
この波動について、
非圧縮性(水なので)、非回転性(渦を巻いていない)、
縦(海底に対して垂直方向)の速度が横(海底と平行方向)に比べて無視できる
ということを特に仮定します。
すると、深さ=h(x,t)、波の速度の平行成分=u(x,t)について
を得ます。
ここで厄介なのが、一つ目の式の第2,3項、二つ目の式の第2項が非線形の項になっているということです。
線形の場合には、フーリエ級数、変換を用いて解くことが出来るパターンが多いですが、線形は上手くいきません。
基本的に、非線形の項が式の中に出てきたら、厄介なことが起きます。
微分方程式が成り立つための条件の一つは、当然その微分が存在することです。
なので、少なくともuやhが連続であることが必要ですが、
題名にあるように波は崩れます。
この時、速度や深さは連続ではなくなるので、当然この式が成り立ちません。
しかし、だからこの式が間違っているかというとそうでもなく、この式から、
いつ波が崩れるのか考えることが出来ます。
つまり、微分方程式が正しい解を持たなくなった時は、モデリングが壊れる瞬間であり、
何かイレギュラーなことが起きている時と考えられます。Shallow waterの中では、水深が大きいほど、
波の速度が速くなるため右の図のように、
深く速い部分が、そのまま速く進むため、ある点を越えて
、速度uが複数の値を取るようになり、式が成り立たなくなります。
これが、波が崩れる数学的な説明です笑
ちなみに、この式が成り立たなくなるケースを扱うために非線形の偏微分方程式では
shockという概念を利用します。
右の画像は大学のlecture noteより。
https://courses.maths.ox.ac.uk/node/view_material/42094
2020年3月5日木曜日
コンパクト
水溜まりの雨模様って、ずっと見ていられる笑
去年のやつですけど、何気にちょっと笑ったやつ
トポロジーに出てくるコンパクトの概念の説明であった一節。
if a city is compact, it can be guarded by a finite number of arbitrary near sighted policemen H. Weyl
去年のやつですけど、何気にちょっと笑ったやつ
トポロジーに出てくるコンパクトの概念の説明であった一節。
if a city is compact, it can be guarded by a finite number of arbitrary near sighted policemen H. Weyl
2020年3月4日水曜日
数学で一番知られている”声”
The most well-known "voice" in mathematicsこと、youtuberのGrant Sandersonが、先週オックスフォードに来ました
彼は、3blue1brownという数学の理論や問題を視覚的に分かりやすく説明する動画を作っていて、面白い動画たくさんあります。数学の理解の助けにもなります笑
夜8時からの講演だったにも関わらず、数学科で一番大きい講義室が満員になるという盛況ぶり。
数学を、数学を知らない人に伝えるために必要なこと、というテーマで講演してくれました。2つ挙げていたのですが、1つ全く思い出せないし、メモったりもしてませんでした…
しかし、彼が一つ上げていたのはストーリーの重要性です。
彼が紹介していた、彼の動画の再生数ランキングの中で、
2位にランクしていたのが、機械学習でおなじみニューラルネットワークを
視覚的に説明した動画だったのですが、
なんと、その動画に勝利して一位に輝いたのが
球面にランダムに4つの点を取って、四面体を定義した時、この四面体が球の中心を含む確率の動画だそうです!
この動画は本当に、面白いです笑
動画のタイトルが、”the hardest problem on the hardest test”であることや、一見難しい問題をエレガントに解けるということが受けているそうで。
動画を見ると、この問題につながるストーリーも説明されています。
他にも、フーリエ展開などに並んで、摩擦のない床の上の2つのブロックの運動など、だから何?みたいな解説動画が、実はストーリーを持っていて再生数が多いという話をしていました。
始まる前に、参加人数に驚いて撮った写真です。
講演が始まることには席が完全に埋まっていました。初めて見た笑
彼は、3blue1brownという数学の理論や問題を視覚的に分かりやすく説明する動画を作っていて、面白い動画たくさんあります。数学の理解の助けにもなります笑
夜8時からの講演だったにも関わらず、数学科で一番大きい講義室が満員になるという盛況ぶり。
数学を、数学を知らない人に伝えるために必要なこと、というテーマで講演してくれました。2つ挙げていたのですが、1つ全く思い出せないし、メモったりもしてませんでした…
しかし、彼が一つ上げていたのはストーリーの重要性です。
彼が紹介していた、彼の動画の再生数ランキングの中で、
2位にランクしていたのが、機械学習でおなじみニューラルネットワークを
視覚的に説明した動画だったのですが、
なんと、その動画に勝利して一位に輝いたのが
球面にランダムに4つの点を取って、四面体を定義した時、この四面体が球の中心を含む確率の動画だそうです!
この動画は本当に、面白いです笑
動画のタイトルが、”the hardest problem on the hardest test”であることや、一見難しい問題をエレガントに解けるということが受けているそうで。
動画を見ると、この問題につながるストーリーも説明されています。
他にも、フーリエ展開などに並んで、摩擦のない床の上の2つのブロックの運動など、だから何?みたいな解説動画が、実はストーリーを持っていて再生数が多いという話をしていました。
始まる前に、参加人数に驚いて撮った写真です。
講演が始まることには席が完全に埋まっていました。初めて見た笑
2020年3月2日月曜日
科目について
久しぶりに、以前友人からもらったダンベルを箱から取り出したら、
テンションが上がって頑張りすぎて、無駄に疲れてます笑
一つのポストを書き上げるのに、想定以上の労力がかかり、
数学の話をあげることは断念・・・
とりあえず、折角再開したので、今勉強している内容について。
今年はもう3年目で、全ての教科が選択教科になり、選べる幅も広がっています。
私は、応用数理系の科目を中心に勉強しています。
具体的には、応用寄りの微分方程式系の理論と、確率論です。
代数とかトポロジーとか関数解析とかはとりあえず諦めました笑
今学期は、
非線形システム(nonlinear system)、
波と圧縮性流体(waves and compressible flows)、
連続マルチンゲールと確率解析(continuous martingale and stochastic calculus)、
金融デリバティブの数理モデル(Mathematical Models for Financial Derivatives)
を勉強しています。
波や金融は文字通りです笑
どの教科も、面白い理論や概念がたくさんあるので、
可能な限り、このブログでも書いていきたいところです。
テンションが上がって頑張りすぎて、無駄に疲れてます笑
一つのポストを書き上げるのに、想定以上の労力がかかり、
数学の話をあげることは断念・・・
とりあえず、折角再開したので、今勉強している内容について。
今年はもう3年目で、全ての教科が選択教科になり、選べる幅も広がっています。
私は、応用数理系の科目を中心に勉強しています。
具体的には、応用寄りの微分方程式系の理論と、確率論です。
代数とかトポロジーとか関数解析とかはとりあえず諦めました笑
今学期は、
非線形システム(nonlinear system)、
波と圧縮性流体(waves and compressible flows)、
連続マルチンゲールと確率解析(continuous martingale and stochastic calculus)、
金融デリバティブの数理モデル(Mathematical Models for Financial Derivatives)
を勉強しています。
確率解析で、遂に大学の講義で初めて日本人の名前が出てきて感動しました笑
有名な伊藤積分のところでItoとして。
非線形システムでは、バタフライ効果などでも有名なカオス等について勉強しています。波や金融は文字通りです笑
どの教科も、面白い理論や概念がたくさんあるので、
可能な限り、このブログでも書いていきたいところです。
2020年3月1日日曜日
感染の数理モデルについて
コロナウイルスが流行っているので、
去年習った感染の数理モデルを一つ(SIRモデル)。
一番最初に習うおそらく一番シンプルなモデルですが。
このモデルから、
1.感染者が増えるのかどうか?
2.感染者が最大値を取るときの値は?
3.収束するまでに何人の感染者が出てしまうのか?
などが予測できます。
変数は3つです。
S 病気に罹り得る人の数(susceptible)
I 病気に罹っている人、又はウイルスを運んでいる人(infective)
R すでに罹った等で免疫を持ち、もうかからない人 (removed)
仮定
1.短期間で広がるため、全体の人口は一定
2.潜伏期間は無視できる
3.一度かかったら耐性が出来る I→R
4.新しくかかる人の数は、SとIの接触の数に比例
5.罹った人は一定の確率で治る、あるいは死ぬ
これを式で表すと
加えて、人口が一定なので
となります。
d/dtというのが、時間に対する変化の割合を表します。
rは、病気に罹る人の割合
(おそらくウイルスを持つ人持たない人の接触回数と感染力の強さに依存)
aは病気が治る人の割合です。
シンプルな設定のモデルだと、それぞれ定数と置きます。
現実には、病気の種類や、国の対応状況などによって、変化しそうですね。
詳しく説明すると、
Sの人数の変化率は、I(ウイルスを持つ人数)とS(まだ持っていない人数)両方に対して、一定の割合(r)で比例します。
つまり、簡単のため、tが1日ごとに変化すると考えると、
翌日のS(ウイルスを持っていない人数)は、
ウイルスに感染する割合(r)*今日ウイルスを持つ人数(I)*今日ウイルスを持っていない人数(S) 分だけ減る(-サイン)
翌日のI(病気に罹っている人数)は、
上記のSが減る分かた一定の割合で治る人数(a*I)を引いたもの
分だけ増える。
そして、I(病気が治った人の人数)は、
病気に罹っている人のうちの一定の割合(a)
分だけ増える。
ということを表しています。
また、今回のコロナウイルスのように、潜伏期間を考慮したモデルにすると、例えば
のように、τ日前のS,I,Rに当たる人数が、翌日の感染者数等に影響するモデルも考えられます。
実際の数値解も載せたいですが、また後日。
去年習った感染の数理モデルを一つ(SIRモデル)。
一番最初に習うおそらく一番シンプルなモデルですが。
このモデルから、
1.感染者が増えるのかどうか?
2.感染者が最大値を取るときの値は?
3.収束するまでに何人の感染者が出てしまうのか?
などが予測できます。
変数は3つです。
S 病気に罹り得る人の数(susceptible)
I 病気に罹っている人、又はウイルスを運んでいる人(infective)
R すでに罹った等で免疫を持ち、もうかからない人 (removed)
仮定
1.短期間で広がるため、全体の人口は一定
2.潜伏期間は無視できる
3.一度かかったら耐性が出来る I→R
4.新しくかかる人の数は、SとIの接触の数に比例
5.罹った人は一定の確率で治る、あるいは死ぬ
これを式で表すと
加えて、人口が一定なので
となります。
d/dtというのが、時間に対する変化の割合を表します。
rは、病気に罹る人の割合
(おそらくウイルスを持つ人持たない人の接触回数と感染力の強さに依存)
aは病気が治る人の割合です。
シンプルな設定のモデルだと、それぞれ定数と置きます。
現実には、病気の種類や、国の対応状況などによって、変化しそうですね。
詳しく説明すると、
Sの人数の変化率は、I(ウイルスを持つ人数)とS(まだ持っていない人数)両方に対して、一定の割合(r)で比例します。
つまり、簡単のため、tが1日ごとに変化すると考えると、
翌日のS(ウイルスを持っていない人数)は、
ウイルスに感染する割合(r)*今日ウイルスを持つ人数(I)*今日ウイルスを持っていない人数(S) 分だけ減る(-サイン)
翌日のI(病気に罹っている人数)は、
上記のSが減る分かた一定の割合で治る人数(a*I)を引いたもの
分だけ増える。
そして、I(病気が治った人の人数)は、
病気に罹っている人のうちの一定の割合(a)
分だけ増える。
ということを表しています。
また、今回のコロナウイルスのように、潜伏期間を考慮したモデルにすると、例えば
のように、τ日前のS,I,Rに当たる人数が、翌日の感染者数等に影響するモデルも考えられます。
実際の数値解も載せたいですが、また後日。
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