2020年3月29日日曜日

Tower of God

数学科の友達におすすめされた漫画Tower of Godに最近はまってます笑
(未完なうえにすでに500話近くあって長いんですけど笑)
元々韓国の作品なので、それの英語訳を読んでいます。

今まで、漫画といえば、日本のものしか読んでこなかったので、その時点で新鮮。
マンガといっても、日本のコマ割りのスタイルとはだいぶ違ってます。ただ、吹き出しが複数あると、左→右で読まないといけないのが慣れるのに時間がかかりました笑
一応、日本語翻訳版もあると知って、読んでみたら、それまで英語で読んでいただけに、違和感だらけで、結局もとのまま読み進めてます

最初、世界観とかはSAOとかに似てるかなと思ったんですが、戦闘シーンやキャラの設定、世界の謎などももっと複雑でめっちゃ面白いです笑
なぜかこの春に日本語でアニメ化されるので、かなり楽しみ笑

2020年3月28日土曜日

グラフ理論

今年勉強したものの中でも、グラフ理論が他と毛色が違っていて難しい。
グラフといえば、点と、点を結ぶ線からなる構造のことで、実際に描いて考えたりすることもできるので、分かりやすいような印象を持ちがちながら、むしろ真逆、、、

下手に描こうものなら、それがかえってミスリーディングになって、証明の邪魔になったりする。想像以上に複雑で、可能性に満ちているのがグラフの世界です。
例えば、connected, acyclic graph(連結で閉路を持たないグラフ)のことを、形を想像すればわかる通りtree(木)と呼びますが、{1,2,...,n}とラベルをふった頂点を持つ木はnの(n-2)乗個存在します笑(Wikipedia) これって、頂点10個あれば10^8=1億種類ってこと。・・・は?って感じw

グラフの学問と考えるとイメージしやすいものの、結局、ある集合と、それの要素が二つの補集合の集合に関する学問だと思えば、どれだけ抽象的な話なのかなんとなく想像がつくような。(G={V,E})


先日、オックスフォードのスーパーマーケットに行ったところ、パスタやトイレットペーパー、消毒系のものを除いて、だいぶモノが戻ってきた印象です。とりあえず一週間分くらい買い溜めました。
料理は、学期中は二品作れば頑張ったなって感じですが、ロックダウンかつ休み中なので、2~3品作ることが多いです。

ポークリブガーリックブラックビーンソースオーブン焼きは安定の美味しさ笑

2020年3月27日金曜日

感謝の拍手

https://www.bbc.co.uk/news/amp/uk-52058013

SNSの呼びかけに応えて、
昨夜8時、イギリス中の人々が、NHSに携わる方々への感謝を込めて拍手を送りました。ニュースにあるとおり、オックスフォードでもこの拍手の音が響いていました。

本当に大変な時に、それでも社会が崩壊せずにいられるのもしっかりと確立された医療制度があるがゆえ。それを支える人々を、国民が自発的にたたえて拍手が起こるのは素晴らしいことだと思いました。

2020年3月26日木曜日

今対策するか、明日対策するか

日本もまた感染者が増えてきましたね。
とはいえ、海外に比べると、死者、感染者ともに圧倒的に少ないですね。
生活習慣や、国民一人一人の意識でここまで抑え込めていることを誇らしく思います。

今は少ないとしても、油断大敵ということで、
先週、私のカレッジのチューターから、コロナの対策についてメールがあったのでシェアします!

彼のメッセージは、(感染が少ない)"今"人との接触を避けることと、(感染者が多くなった)"あとで"避けることはどちらも同じ重要性を持っているということです。
(感染の数が人の接触に相関するので)

今は感染者の割合も低く、その拡散の可能性も低いが、割合が上がれば拡散しやすくなるという観点から、上記の論は、直感に反するかもしれません。
しかし、ここで重要となる考え方は、個人の感染のリスクはたしかに今は低く、感染者が増えるほど上がっていくが、
コミュニティ全体へのウイルスの拡散に及ぼす影響は全く同じということです。

2通りの考え方があります。

1 n日目に、感染者1人が平均してx_n人にウイルスを拡散するとすると、n+1日目のウイルス保持者の数は
初日の感染者をN_0とおいたとき、
N_0*(1+x_0)(1+x_1)...(1+x_n)
となります。
この式から、x_0を減らすこと(つまり今、人と会わないようにすること)
とx_nを減らすことは同じ重要性を有していると言えます。


2 議論をシンプルにするために、今後2週間で感染者数が30倍になるとします。

すると、今感染する確率は、2週間後に感染する確率の30分の1です。しかしながら、もし今感染した場合、(直接的、又は間接的に)次の2週間に平均30人に感染させることになります。
このことから、社会にとっては、今接触することと2週間後に接触することには同じ危険が伴うと言えます。

この議論が重要になるのは誰が感染者なのか分からないときです。
今、日本は国内での感染ももちろん起こっているし、海外帰りの人の対策が甘くて、感染者の特定が出来なくなる状況なのではと疑っています。。

2020年3月19日木曜日

Probability weighting

タレブの本、そしてこのブログ記事に触発されて。
大学入ってから、ずっと数学しかやっていなくても、日々の行動や決断の中で、数学を持ち出すことって結構難しいというか、やれていない。
それで、行動経済学の話なんかも、たしかになって鵜呑みにしていたものの、どうやらそんなに単純な話でもないらしいことが分かってきて、また、数学の面白さを再発見。


行動経済学の出発点となっているのが、Probability weighting(確率加重)という人間の認知のバイアスである。

このprobability weightingについて、ダニエルカーネマンなどの行動経済学者が認識の誤り(cognitive error)ととらえるのに対し、上に挙げた記事などでは、完全に合理的な行動であると述べいる。

probability weightingというのは、
特異な事象を現実よりも高い確率で起こるものと認識する傾向がある、翻って、一般的な事象に対しては現実よりも低い確率で起こると認識してしまう
という認知の傾向のこと。
とはいえ、ここで言う確率が現実に分かっているわけではない非常に抽象的なものだが。

数学的には、確率密度関数p:Ω→[0,1]が与えられたとき、このpから
決定加重関数w:[0,1]→[0,1]へのマッピングとしてとらえることが出来る。
つまり、確率の書き換え。
下の図は、累積分布関数で見るとしたようになる、ということを表している。
低い確率の事象(0の近く)には、より高い確率が、高い確率の事象には低めの確率、というひずみが表されている。

まず、問題となるのは、実験の被験者(decision maker)は、確率を推定しているということ。必然的に、推定には間違いが生じる。
独立な事象のカウントから確率を考える場合は、ポアソン過程のモデルを用いると、推定された確率がpとすると、加えて√p程度の標準誤差が生じている。
これを、考えると、被験者の立場からは、実際のカウントで得られた確率に予想される誤差を足して、不確定性を強めに考慮した確率を考える。
すると、実際に低い確率の事象の場合には、確率が多めに見積もられ、逆もまたしかりと。
一方、実験の観察者側は、最尤の確率を、確率密度関数として考えるので、結果、probability weightingという差が生じてしまう(S字カーブ)と言えるよう。

第二に、問題となるのがensemble-averageとtime-average growthの違い。
実験の観察者が、被験者の目標を、期間内の平均成長率の最大化ではなく、期待値の最大化ととらえる為、このS字カーブを認知的な歪みととらえてしまう。(エルゴード性を仮定してしまっている、つまり時間の影響を無視している)。

最後に、実験の被験者は、観察者の想定よりも多くの事態を想定してしまうため、認知がゆがむとのこと。高い平均と分散を仮定すると(左下)、probability weightingとほぼ同じ結果を得られる。

エルゴード性の話は、理解が不十分なので、もう少しちゃんと勉強する必要がありそう。
実用的だし、面白い概念なので。

2020年3月18日水曜日

コロナウイルス 近況

コロナウイルスがイギリスでも猛威を奮っています。
毎日夕方、新たな方針が発表されています。

先週には、オックスフォード大学の学生だけで7人の感染者が出たり、軽症者はコロナウイルスの検査は行わない、herd immunity等の話があって、混乱しましたが、今週に入って対策を強化し始めている印象です。
今日は、学校の閉鎖が決まったり、6月ごとに行われるA-levelの試験がキャンセルされるなどの事態がありました。

オックスフォードも、今週に入ってから、図書館の閉鎖や、学生に早期の帰宅を促すなどしています。さらに、3学期の授業は原則オンライン、筆記試験もオンラインにする方針としていて、どういう形式になるのか確報を待っているところです。

街では、今週に入ってから、通りを歩いている人の数が一気に減りました。さらに、アジア系以外にもマスクをつける人がちらほら出始めています(基本的にはしていませんが笑)とはいえ、夜パブを見かけると、まだそれなりに人はいます。
一部スーパーが品切れしている状態をみることも多くなっています・・・
インスタなどで上げている人が多いです笑
学部生はすでにいませんが、大学院生やスタッフはwork from home原則という形になっています。



imperial collegeのコロナウイルスに関するレポートを見つけました。
方針の違いによって、感染者がどう変化するのかの予測。
感染は、家庭、職場、学校、その他ランダムな場所で、感染者と非感染者の接触によって起こるとして、国勢調査等のデータから、これらのサイズや数の分布を求めて、モデル化したよう。
これを見ると、どの方針をとっても、医療のキャパシティーを超えてくるという(^^;
social distancingやhome quarantineが一番有効なようですね。
それでも、数十万人の死者が出るとして、mitigation, suppressionの二つの方針のうち、可能ならばsuppressionを目指すべきと結論しています。
Impact of non-pharmaceutical interventions (NPIs) to reduce COVID19 mortality and healthcare demandより
https://www.imperial.ac.uk/media/imperial-college/medicine/sph/ide/gida-fellowships/Imperial-College-COVID19-NPI-modelling-16-03-2020.pdf

集団免疫については、こちらの記事も分かりやすく面白かったです。
https://medium.com/@bigstone/only-containment-is-the-option-e689ba0b22ef

2020年3月11日水曜日

なぜ橋は揺れる?

オックスフォード大学数学科のパブリックレクチャー
Why pedestrian bridges wobble? Alan Champneys
について

数学科の講義室で行われたパブリックレクチャーで、実際に参加したかったのですが
最近、ウイルスが流行りだしているので、念のため出席するのはやめました。
ライブ配信があったのでそちらで視聴しました。

シンプルなモデルを作って、より本質的に問題を解くという話で、面白かった笑
日本人の研究者の名前も上がり、驚きました。



下がモチベーションとなった有名な問題、ロンドンのmillennium bridgeのオープン時に
大量の人が渡って、横揺れがひどくなったというものです。


ここで一般的に説明として持ち出されるのが、歩行者たちは、一緒に歩いていると自然と歩調を合わせてしまう傾向があり、その結果、歩行者たちの生む振動が橋の持つ元々の固有周波数(natural frequency)と合ってしまって、揺れが増幅されたという説です。
ちなみに、ダンパーdamperを設置することで、この問題を解決したそうです。

この振動が同期していってしまう現象(synchronization)は、自然界でもよくある話で、下のような現象(Huygen clocks)、土産店に陳列された招き猫の手の揺れ、ゆっくりとした拍手などのような振動性(oscillatory)の現象でよくみられるそう。


この、weakly coupling oscillatorの数学のモデルを作ったのが日本の学者の蔵元由紀という方だそうです。興味が湧いたので、調べてみたいと思います。
このモデルから、安定な周期(収束する点)を特定することが出来たりします。

ただし、このトークの肝は、このシンクロナイゼイションの理論ではなく、最初の橋の話に戻り、橋が揺れる理由について別の理論を提唱するというものでした。

実際、上に挙げた説明についてスピーカーが問題としていたのが、揺れを引き起こすのに必要な最低人数(critical number of pedestrians)を決定できないということ、そして、似たような現象が、実はロンドンのミレニアム橋以外でも確認できることから、固有周波数は必ずしも問題ではないかもしれないということでした。

彼曰く、この現象の理由はもっとシンプルで、それは”歩行者は、転ばないように歩く”ということです。
数学的には、歩行者のモデルに、negative dumping(-kdu/dt)を導入することになります。
つまり、体が左に傾けば地面を左に蹴って運動量を散らし、逆なら逆という風に歩くということですね。
すると、橋などの比較的不安定な場所では、エネルギーが蓄積されて揺れ始めてしまうと。そして、結果的に、橋が揺れ始めると、人々の横方向の歩調がシンクロし始めて、既存の観測がなされるのではないかとのお話でした。
この仮定の下、複数の歩行のモデルを考えたところ、200人前後がクリティカルバリューとして推定できたそうです。

こうして考えると、エンジニアが考え出したダンパーという解決策はまさにドンピシャということに!これが実践家の知恵か笑

数学モデルは、シンプルなものほど、仮定が少ないほど良いということで、
'Think'、そしてwisdom of crowdsを疑え、それが彼のメッセージでした。

2020年3月9日月曜日

なぜ波は崩れるのか

海などで当たり前に目にする波(waves)について。

流体力学の方程式は、質量の保存、運動量の保存などの法則から導き出される偏微分方程式の組です。
流体の中にも、水などの非圧縮性(密度が、流れに伴っても一定)のもの、気体のように圧縮性のもの、シロップみたいに粘性が重要になってくるものなどさまざまです。

この運動に深くかかわっているのが、周期的な運動、波です。
海辺に打ち寄せる波もまた、流体力学の方程式を使って記述することが出来ます。

この波を表現する理論は、shallow water theoryという分野に当たります。
厳密には、波の波長が、水深に比べて十分に大きい波についての理論です。

この波動について、
非圧縮性(水なので)、非回転性(渦を巻いていない)、
縦(海底に対して垂直方向)の速度が横(海底と平行方向)に比べて無視できる
ということを特に仮定します。

すると、深さ=h(x,t)、波の速度の平行成分=u(x,t)について
を得ます。

ここで厄介なのが、一つ目の式の第2,3項、二つ目の式の第2項が非線形の項になっているということです。
線形の場合には、フーリエ級数、変換を用いて解くことが出来るパターンが多いですが、線形は上手くいきません。

基本的に、非線形の項が式の中に出てきたら、厄介なことが起きます。
微分方程式が成り立つための条件の一つは、当然その微分が存在することです。
なので、少なくともuやhが連続であることが必要ですが、
題名にあるように波は崩れます。
この時、速度や深さは連続ではなくなるので、当然この式が成り立ちません。

しかし、だからこの式が間違っているかというとそうでもなく、この式から、
いつ波が崩れるのか考えることが出来ます。
つまり、微分方程式が正しい解を持たなくなった時は、モデリングが壊れる瞬間であり、
何かイレギュラーなことが起きている時と考えられます。


Shallow waterの中では、水深が大きいほど、
波の速度が速くなるため右の図のように、
深く速い部分が、そのまま速く進むため、ある点を越えて
、速度uが複数の値を取るようになり、式が成り立たなくなります。
これが、波が崩れる数学的な説明です笑

ちなみに、この式が成り立たなくなるケースを扱うために非線形の偏微分方程式では
shockという概念を利用します。

右の画像は大学のlecture noteより。
https://courses.maths.ox.ac.uk/node/view_material/42094


2020年3月5日木曜日

コンパクト

水溜まりの雨模様って、ずっと見ていられる笑

去年のやつですけど、何気にちょっと笑ったやつ
トポロジーに出てくるコンパクトの概念の説明であった一節。

if a city is compact, it can be guarded by a finite number of arbitrary near sighted policemen H. Weyl

2020年3月4日水曜日

数学で一番知られている”声”

The most well-known "voice" in mathematicsこと、youtuberのGrant Sandersonが、先週オックスフォードに来ました

彼は、3blue1brownという数学の理論や問題を視覚的に分かりやすく説明する動画を作っていて、面白い動画たくさんあります。数学の理解の助けにもなります笑

夜8時からの講演だったにも関わらず、数学科で一番大きい講義室が満員になるという盛況ぶり。
数学を、数学を知らない人に伝えるために必要なこと、というテーマで講演してくれました。2つ挙げていたのですが、1つ全く思い出せないし、メモったりもしてませんでした…

しかし、彼が一つ上げていたのはストーリーの重要性です。
彼が紹介していた、彼の動画の再生数ランキングの中で、
2位にランクしていたのが、機械学習でおなじみニューラルネットワークを
視覚的に説明した動画だったのですが、
なんと、その動画に勝利して一位に輝いたのが
球面にランダムに4つの点を取って、四面体を定義した時、この四面体が球の中心を含む確率の動画だそうです!


この動画は本当に、面白いです笑
動画のタイトルが、”the hardest problem on the hardest test”であることや、一見難しい問題をエレガントに解けるということが受けているそうで。
動画を見ると、この問題につながるストーリーも説明されています。

他にも、フーリエ展開などに並んで、摩擦のない床の上の2つのブロックの運動など、だから何?みたいな解説動画が、実はストーリーを持っていて再生数が多いという話をしていました。


始まる前に、参加人数に驚いて撮った写真です。
講演が始まることには席が完全に埋まっていました。初めて見た笑

2020年3月2日月曜日

科目について

久しぶりに、以前友人からもらったダンベルを箱から取り出したら、
テンションが上がって頑張りすぎて、無駄に疲れてます笑

一つのポストを書き上げるのに、想定以上の労力がかかり、
数学の話をあげることは断念・・・

とりあえず、折角再開したので、今勉強している内容について。

今年はもう3年目で、全ての教科が選択教科になり、選べる幅も広がっています。
私は、応用数理系の科目を中心に勉強しています。

具体的には、応用寄りの微分方程式系の理論と、確率論です。
代数とかトポロジーとか関数解析とかはとりあえず諦めました笑

今学期は、
非線形システム(nonlinear system)、
波と圧縮性流体(waves and compressible flows)、
連続マルチンゲールと確率解析(continuous martingale and stochastic calculus)、
金融デリバティブの数理モデル(Mathematical Models for Financial Derivatives)
を勉強しています。

確率解析で、遂に大学の講義で初めて日本人の名前が出てきて感動しました笑
有名な伊藤積分のところでItoとして。
非線形システムでは、バタフライ効果などでも有名なカオス等について勉強しています。
波や金融は文字通りです笑
どの教科も、面白い理論や概念がたくさんあるので、
可能な限り、このブログでも書いていきたいところです。

2020年3月1日日曜日

感染の数理モデルについて

コロナウイルスが流行っているので、
去年習った感染の数理モデルを一つ(SIRモデル)。

一番最初に習うおそらく一番シンプルなモデルですが。

このモデルから、
1.感染者が増えるのかどうか?
2.感染者が最大値を取るときの値は?
3.収束するまでに何人の感染者が出てしまうのか?
などが予測できます。


変数は3つです。
S 病気に罹り得る人の数(susceptible)
I 病気に罹っている人、又はウイルスを運んでいる人(infective)
R すでに罹った等で免疫を持ち、もうかからない人 (removed)

仮定
1.短期間で広がるため、全体の人口は一定
2.潜伏期間は無視できる
3.一度かかったら耐性が出来る I→R
4.新しくかかる人の数は、SとIの接触の数に比例
5.罹った人は一定の確率で治る、あるいは死ぬ

これを式で表すと
境界条件
 加えて、人口が一定なので
となります。

d/dtというのが、時間に対する変化の割合を表します。
rは、病気に罹る人の割合
(おそらくウイルスを持つ人持たない人の接触回数と感染力の強さに依存)
aは病気が治る人の割合です。
シンプルな設定のモデルだと、それぞれ定数と置きます。
現実には、病気の種類や、国の対応状況などによって、変化しそうですね。


詳しく説明すると、
Sの人数の変化率は、I(ウイルスを持つ人数)とS(まだ持っていない人数)両方に対して、一定の割合(r)で比例します。
つまり、簡単のため、tが1日ごとに変化すると考えると、
翌日のS(ウイルスを持っていない人数)は、
ウイルスに感染する割合(r)*今日ウイルスを持つ人数(I)*今日ウイルスを持っていない人数(S) 分だけ減る(-サイン)
翌日のI(病気に罹っている人数)は、
上記のSが減る分かた一定の割合で治る人数(a*I)を引いたもの
分だけ増える。
そして、I(病気が治った人の人数)は、
病気に罹っている人のうちの一定の割合(a)
分だけ増える。
ということを表しています。


また、今回のコロナウイルスのように、潜伏期間を考慮したモデルにすると、例えば
のように、τ日前のS,I,Rに当たる人数が、翌日の感染者数等に影響するモデルも考えられます。

実際の数値解も載せたいですが、また後日。