2020年3月1日日曜日

感染の数理モデルについて

コロナウイルスが流行っているので、
去年習った感染の数理モデルを一つ(SIRモデル)。

一番最初に習うおそらく一番シンプルなモデルですが。

このモデルから、
1.感染者が増えるのかどうか?
2.感染者が最大値を取るときの値は?
3.収束するまでに何人の感染者が出てしまうのか?
などが予測できます。


変数は3つです。
S 病気に罹り得る人の数(susceptible)
I 病気に罹っている人、又はウイルスを運んでいる人(infective)
R すでに罹った等で免疫を持ち、もうかからない人 (removed)

仮定
1.短期間で広がるため、全体の人口は一定
2.潜伏期間は無視できる
3.一度かかったら耐性が出来る I→R
4.新しくかかる人の数は、SとIの接触の数に比例
5.罹った人は一定の確率で治る、あるいは死ぬ

これを式で表すと
境界条件
 加えて、人口が一定なので
となります。

d/dtというのが、時間に対する変化の割合を表します。
rは、病気に罹る人の割合
(おそらくウイルスを持つ人持たない人の接触回数と感染力の強さに依存)
aは病気が治る人の割合です。
シンプルな設定のモデルだと、それぞれ定数と置きます。
現実には、病気の種類や、国の対応状況などによって、変化しそうですね。


詳しく説明すると、
Sの人数の変化率は、I(ウイルスを持つ人数)とS(まだ持っていない人数)両方に対して、一定の割合(r)で比例します。
つまり、簡単のため、tが1日ごとに変化すると考えると、
翌日のS(ウイルスを持っていない人数)は、
ウイルスに感染する割合(r)*今日ウイルスを持つ人数(I)*今日ウイルスを持っていない人数(S) 分だけ減る(-サイン)
翌日のI(病気に罹っている人数)は、
上記のSが減る分かた一定の割合で治る人数(a*I)を引いたもの
分だけ増える。
そして、I(病気が治った人の人数)は、
病気に罹っている人のうちの一定の割合(a)
分だけ増える。
ということを表しています。


また、今回のコロナウイルスのように、潜伏期間を考慮したモデルにすると、例えば
のように、τ日前のS,I,Rに当たる人数が、翌日の感染者数等に影響するモデルも考えられます。

実際の数値解も載せたいですが、また後日。

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